ヴィスコンティ 映画『若者のすべて』

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連休ということもあり、長い映画を観ることにした。多分、この映画を観るのは30年ぶりくらいになるかもしれない。長い映画は苦手なので、観る決心がつくまで一苦労する。およそ5時間というベルトリッチの映画『1900年』も大学生の時観たきりである。

最近、アラン・ドロンが引退したということもあり、この映画を観たくなった。イタリア南部出身の家族がミラノという大都市の生活の中でカタストロフィを迎えるという映画だが、およそ3時間、全く椅子から立ち上がることなく観ることができた。

ミラノの大聖堂の屋上からのシーンがちょど映画の中間に挿入されている。この映画の中で、空間を初めて感じられるシーンであり、以前観たときも強く印象に残っていた。

この家族がミラノの中で二度目に引っ越した集合住宅のプランが興味深い。中庭に面して、バルコニーが回遊しているが、そのバルコニーはお隣と何も敷居がないから、自由に行き来できる。日本では考えられないが、イタリアではよくあるプランなのかもしれない。映画の中で、このバルコニーで祝宴をあげるシーンがあるが、イタリアらしいシーンとなっている。

この映画で、のちに『シエルブールの雨傘』の主役を務めるニーノ・カステルヌオーヴォが一瞬登場しているのに気がついた。映画の主役は、何と言ってもアラン・ドロンといって良いだろう。彼は、この5人男兄弟の中で、聖人のような役割を演じているが、その役は彼の適役で、素晴らしい演技を見せてくれている。アラン・ドロンの引退は惜しまれるが、彼の映画はどれも彼がいるだけで輝いている。

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by kurarc | 2017-07-17 18:13 | cinema

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by S.K.
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