六条院 光源氏の住まい

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日本の文学が気になり始めたこともあり、まずは源氏物語まで遡らなくてはと、入門書などを眺めていると、光源氏の住まい(架空の住まい)、六条院の復元模型(上写真)が掲載されていて、その空間の雄大さに驚かされた。

あくまで復元なので、真実の姿(紫式部が思い描いていた姿)とは言えないが、源氏物語の内容から、この寝殿造りは四季、すなわち春夏秋冬をコンセプトとしていて、それぞれ東西南北に敷地を4分割し、建築物を配置している。

3つの寝殿造りと冬をテーマとした(西北の町)だけは対屋が並んだ形である。春(東南の町)と秋(西南の町)をコンセプトとした寝殿造りが前面に、夏(東北の町)と冬(西北の町)をコンセプトとした建築はその裏側にそれぞれ配置されている。4つの建築物は廊で連結され、回遊できる。池の形は不定形ではなく、四角形であった可能性もあるとのこと。

それにしても、四季をテーマとして四つの建築物を配置するという考えは、現在でも斬新である。現代であれば、一つの建築の中に四季を埋蔵させるようなテーマも可能だろう。できれば住宅という形式の中で、こうした考えが実現できれば興味深いプランになりそうな気がするが、それはロマン主義に片寄りすぎる考えかもしれない。

*冬(西北の町)をテーマとした町だけ対屋(寝殿造りでない)なのは、他の町の夫人より身分の低い明石の御方の住まいであるから、ということらしい。
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by kurarc | 2017-10-03 22:50 | archi-works