人気ブログランキング |

ゴッホ 1枚の絵

b0074416_20405054.jpg
NHKの「旅するフランス語」1月はゴッホをたどる旅であった。このプログラムで初めて知ったのだが、「ゴッホ」と発音するのは日本くらいのもので、フランスでは「ゴッグ」、本場オランダでは「ホッホ」に近い音だと言う。ヴィンセント・ヴァン・・・もオランダ発音ではフィンセント・ファン・・・だと言う。

ゴッホは、南フランスで療養する間、南フランスの自然の絵を数多く残した。その中でもオリーブをモチーフにした絵は、その後、プロヴァンス地方のオリーブ農家に大きな力を与えることになる。この地方を襲った冷害により、だた1本のオリーブの樹しか残らないような甚大な被害を受けたとき、ゴッホが描いたオリーブの樹の絵がプロヴァンスのオリーブ農家を元気づけ、復興への励ましになったのだと言う。

1枚の絵が持つ力に敬服すると共に、彼の純粋な心で描いたオリーブの樹の躍動感は、いわば名曲を聴いたときのように、人の心を動かす力を包含していたのである。このことだけでもゴッホの存在は意義深いものであったことになる。

かつて、南フランスを訪れたとき、わたしもアルルやサン・レミといったゴッホに関係する土地を訪ねた。そのときに撮影したスライドを眺めながら、南フランスの幸福な太陽を思い出した。そういえば、この南フランス、プロヴァンス地方が注目されるきっかけをつくったピーター・メイル氏がこの1月18日に亡くなられたと言う。メイル氏がプロヴァンスに移り住んだ時期とわたしが旅した時期はほぼ重なる。彼の著書の中に、わたしが体験したプロヴァンスの光や影、自然が定着されていることになる。

雪の降る東京で、南フランスの太陽を回想することになるとは妙な巡り合わせである。
b0074416_20484828.jpg

by kurarc | 2018-01-22 20:39 | art