文楽 女殺油地獄

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先日、文楽を初体験した。近松の『女殺油地獄』である。今年は古典芸能を学ぶ年にしたいと思っていて、まずは、最も興味のある文楽を国立劇場で観覧する。

このような芸能をもっと早く知るべきであったと後悔した。文楽(人形浄瑠璃)は、太夫(語り)、三味線(音楽、楽器)、人形(人形遣い)が三位一体となった芸能であり、演劇とも異なる新鮮な芸能であった。失敗したのは、近松の『女殺油地獄』のストーリーを把握することなしに観劇したことである。太夫の語りを初めてのものが理解することは不可能に近い。字幕が舞台の両袖に掲げられるが、それを読んでいては舞台から集中がそれてしまう。

人形の迫力もさることながら、三味線の高度な演奏技術にも驚いたし、太夫の変幻自在な声色、そして、人形遣いによる人形の豊かな表情と繊細な動きなど、どれをとっても楽しめる芸術である。『女殺油地獄』では、人殺しのシーンが描かれる「豊島屋油店の段 てしまやあぶらみせのだん」が圧巻。油にまみれる姿を人形の動きで巧みに表現する。文楽は、バロック演劇といってよいような動きと語り、音楽の渾然一体となった芸術であった。

東京では2ヶ月に一度程度しか文楽は催されないが、今年はなるべく多くの作品を観覧したい。文楽ファンが東京には数多く、予約がなかなか取りづらいのが難点である。

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by kurarc | 2018-03-03 23:44 | art

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