A Filetta(ア・ヴィレッタ) コルシカ島の民族音楽

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トランペット奏者パオロ・フレスのCD『Mistico Meditarraneo』は、コルシカ島のコーラスグループ、A Filetta(ア・ヴィレッタ)との共演によるCDである。

コルシカ島といって思い出されるのは、あのナポレオンの生地くらいのもので、わたしももちろん訪れたことはない。コルシカ島はフランスに属する島であるが、その文化的背景はイタリアに帰属するという。南にサルディーニャ島があるからこの島の影響をすぐに想起してしまうが、文化とはそんなに簡単なものではない。地理的条件と文化的背景はかならずしも一致しない。コルシカ島はその文化的背景をトスカーナ、ピサ、ジェノヴァといった地方の支配、つまりイタリアの影響が刻印されているようだ。

コルシカ語によるポリフォニー音楽を奏でるA Filetta(ア・ヴィレッタ)は、男性のみによる7名の構成であり、通常、楽器は一切使われず、声のみの音楽だが、今回はフレスとバンドネオン奏者、Daniele di Bonaventuraが加わっている。

コルシカでは1970年代から、こうしたコルシカ語を使用した音楽ユニットが形成され始めたというから、単にEU統一の流れの中で形作られた伝統、歴史への目覚めといったことだけでは理解できそうもない。きっと、昔から民族音楽への愛着の強かった地域であったと推測される。(CDの中にはなぜか、チベットのマントラが含まれる。これが名曲 !!)

音楽の方は、かつて聴いたことのない合唱曲であり、以前、ブルガリアン・ボイスが日本で流行したこともあったが、そうした音楽とも異なり、土の香りの強い音楽(感覚的な言い方であるが)である。わたしはフレスのトランペットと彼らの音楽とのコラボレーションというだけで満足なのだが、もう少し、コルシカ島の民族音楽について知りたい気持ちになった。
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by kurarc | 2018-04-25 11:29 | music