台湾映画『星空』
原作がジミー・リャオによる絵本だというが、台湾映画はファンタジーを挿入させる映画が多いのだろうか?映画『星空』の完成度の高さには驚かされた。音楽の使い方も新しい。心情を表現するような音楽をバックに流すのではなく、音楽を一つ(一人)の俳優のように扱っている、といった方がよいかもしれない。
この映画はいわゆる学園ドラマではあるが、その狭い世界を描くのではなく、そこから10代の頃にもつ多感な感性や不安、自然や宇宙との親近性についての表現に飛躍しているのがよい。
版権の混乱から日本での公開が遅れたということだが、こうした優れた台湾映画はこれからも続くのだろうか?日本映画はこうした名作に対抗できるレベルなのだろうか?当分、台湾、中国映画への逍遙が続きそうである。
*こうした映画を観ていて感じるのは、日本と同様、台湾や中国人への西洋文化の影響について、それは日本とどのように相違(あるいは相似)しているのかが気になってきた。
by kurarc | 2018-10-03 00:26 | cinema