ジミー・リャオの絵本『星空』

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台湾映画『星空』の原作である絵本、ジミー・リャオの『星空』をみたくなり、アマゾンで古本を購入。絵本を買うのは『ちいさいおうち』以来である。

簡潔な文体のなかに添えられた圧倒的色彩と独創的な構図、自然の風景と動物たち、そして、隠されたように引用されたマグリットやゴッホの模写。映画はこの原作の世界を見事に表現していた、といってよいだろう。

この物語は、男女の恋以前の出会いと別れを表現している。幼い頃のこと、かすかに記憶に残っている夢のような経験、それは誰もが子供の頃を思うとき一つや二つ思い出されるのではないだろうか。わたしであれば、父と二人で行った千葉県千倉の海岸の風景であろうか。父と二人で行った最初で最後のこの旅行はなぜか忘れられない。その思いが募ってとうとう昨年11月、およそ50年ぶりにその海岸を訪れたことは、このブログでも書いた。

ジミー・リャオは、若くして白血病になりながら、それを乗り越えて絵本作家としての活動を続けているようだ。その病気を乗り越えたせいもあるのかもしれないが、生命力あふれる色彩とフォルムには圧倒される。それだけではない。この物語は絵だけでもすばらしいのに、その中に胸を締めつけられるような物語が最小限の言葉で綴られている。

また一つ、台湾のすばらしい才能を発見してしまった。

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by kurarc | 2018-10-04 20:25 | books

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