映画『ポルトの恋人たち 時の記憶』

b0074416_20502983.jpg

先日観たポルトガル(ポルト)を舞台とした映画『ポルト』に続いて、ポルトガルと日本(浜松)を舞台とした映画『ポルトの恋人たち 時の記憶』を鑑賞。

映画は2部からなる。第1部は18世紀。リスボン大震災後のポルトガル、リスボンが舞台。復興にかり出された日本人奴隷を柄本佑と中野裕太が演じる。第2部は東京オリンピックが終了した2021年の日本(浜松)。外国人労働者が働く日本が舞台。この二つの時代に時間を超越した男女の恋物語が重ねられる。

アクチュアルな映画である。日本における3.11のカタストロフィ、そして現在、外国人労働者の法案がもめている時期でもある。その問題を先取りしたような題材を日本とポルトガルという二つの世界から描いている。まったく無関係といえるような出来事にもある必然性があるのではないかと思わせる映画である。

日本人俳優ふたりの間に立つポルトガル人女優アナ・モレイラがよい。彼女は映画『トランス』や『熱波』以来。ヨーロッパ人の女優の中で、どこの国とも異なるポルトガル人女性としか思えない彼女の佇まいがよい。個性的な女優である。フランスで言えば、イザベル・ユペールであろうか。そうした女優を感じさせる。

この映画は決してポルトガルを美化していないのもよい。リアルな時代と同時代を描いている。そして、「ジャポネイラ」とポルトガルで呼ばれる椿の花にからむラストシーンがよかった。

*たとえば、わたしがポルトガルに住むようになったのも、単なる偶然とは思えない。もしかしたら、わたしの祖先の中にはポルトガルに連れて行かれた奴隷がいたのではないか?または、ポルトガルが支配していたマカオと交流があったのではないか?などと思うことがある。わたしはそうした祖先の軌跡をたどることになったのではないか?その理由として、わたしは沖縄から台湾、そしてタイを通過してヨーロッパへ向かったのである。まさに祖先が通過していったであろう?軌跡をたどっていったような旅路を歩んでいるのである。

*映画のタイトルは今ひとつ。原題 ”Lovers on borders" をうまい日本語に変換できなかったのだろうか。

[PR]
by kurarc | 2018-11-11 20:49 | cinema

Archiscape


by S.K.
画像一覧