建築 再開発・修復/保存・再利用に関するメモ
*建築における再開発(re-development)と修復・保存(heritage、patrimoine(仏))、再利用(re-use)の違いを理解すること。
*スポリア(spolia)という手法=部材の転用、再利用
*「敷地」=無の状態という発想の異常さ=「敷地」とはそもそも無ではない。既存建物が破壊され更地にされたもの。
*西洋建築史 アルベルティ以前(前近代)とアルベルティ以後(近代)というフレームで考えてみる。
アルベルティ以前=建築に最終的な完成が存在しないような時代。建築のはじまりも存在しない。
アルベルティ以後=建築が建築家によるデザイン(設計)と建物(コピーとしての制作物)に変化。exam.アルベルティ著『建築論』
*再開発=破壊して新築=時間をリセット、ゼロにする。
修復=建築の時間を巻き戻そうとする行為。
保存=建築の時間を止めようとすること。 exam.ラスキンの思想
再利用=既存建物を改変しながら再利用する行為=時間を前に進める
*19世紀>>>再利用的価値観、建築観を棄却したもの=修復/保存という価値観であった。
*近代の建築観=「時間恐怖症」(chronophobia)=時間はすべてを破壊する、という恐るべき心理に抗おうとする。(M.トラクテンベルグ)
*古典主義建築におけるオーダーとは=最初のインターナショナル・スタイル
『時がつくる建築 リノベーションの西洋建築史』(加藤耕一著、東京大学出版会)より
by kurarc | 2019-05-05 23:59 | fragment(断章・断片)