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アナ・マリア・ヨペック 『ULOTNE 幻想』

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ポーランドの女性歌手アナ・マリア・ヨペックの最新作『ULOTNE 幻想』を聴いた。ブランフォード・マルサリスとのコラボレーションによるアルバムである。このCDで彼女の音楽世界が完成されたと思わせるような力作である。

今回は特に民族音楽からインスピレーションを受けた曲に力を入れて制作されている。いままでのCDではポーランド語のみが歌詞として付属していたが、今回のアルバムで初めて日本語訳がついた。これで、やっと彼女がどのような歌詞を歌っているのかが把握できることになった。日本に彼女の音楽が定着したことの現れだと思う。

今回のCDはポーランド音楽としか言いようのない透明なハーモニーと独特のモードを選択したメロディーが際立っている。そして、どこか東洋的な響きを感じさせる。このCDで驚いたことは、彼女が声によってインプロヴィゼーションできる能力をもっていて、2曲目の「カジドランスキ森」という曲で、ポレスワフ・レシミャンの詩を引用しながら行っていること。

ブランフォード・マルサリスのソプラノ・サクソフォンの演奏は洗練されていて、CDの完成度はいつもの通り高い。これだけのCDが制作できるという背景には、豊穣な民族文化がポーランドには蓄積されているということなのだろうか。多分、年内に日本でコンサートが行われるだろうから、是非、足を運びたい。

by kurarc | 2019-05-21 00:41 | music