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モネ 絵画の復元とAI技術

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クロード・モネの絵画「
睡蓮、柳の反映」(上)がAIを利用して推定復元される過程のドキュメンタリー番組が放映された。

興味深かったのは、当初AIで復元された作品は、AIで学習された絵画が、モネの初期の作品が多かったため、色彩が明るく、モネの晩年の作風から逸脱していたということである。

それらを人間の眼で判断し、復元される絵画と同じ年代の作品をAIで再度学習させた後にアウトプットされた絵画は、色彩も落ち着き、晩年の作風に近似していた。

この結果はAIに限らず、人間の学習を考える上で参考になる。人間がインプットする情報の差異によりアウトプットされる作品(仕事)は異なる、という当然の結論を思わずにはいられない。

また、筆使い、タッチなど繊細な部分は現段階では人間の手作業が必要である、ということも興味深い。AIで学習することができる限界も存在し続けるのではないか、と感じられた。

AI技術は近い将来、建築の復元、さらに建築デザインに補助的に活用されること(すでに活用されているが)は確実だろう。建築家たちは将来AI技術を身につけることを強いられるだろうし、またはAI技術者に転換しなければならなくなるかもしれない。

*この番組で試みられたAI学習であるが、AIが学習できるのは作品という結果から推測するというテクニックの学習であり、ここではモネがどのように考えて絵画を描いたのかということまでは学習できないということである。つまり、AIはモネの意識より、むしろ無意識のようなものを抽出したのではないか、と考えられる。

by kurarc | 2019-06-17 23:03 | art