クセナキス Psappha(プサッファ)
紀元前7世紀頃のギリシアの女流詩人サッフォーの詩のリズム構造からインスパイアーされた曲だという。サッフォーの詩が数学的構造をもったものであったのか?そちらの方も気になるが、Psappha(プサッファ)も興味深い曲である。
わたしはYou tubeでのみ聴いただけだが、楽譜には打楽器の素材が大まかに記されているだけで、もちろん五線譜はなく、パーカッションのおくべき音の位置のみが記されているグラフのようなものらしい。さらに、その位置が数学者でもあるクセナキスらしくフィボナッチ数列に基づいているという。
You tubeで様々な演奏家のパフォーマンスを聴くことができるが、上野信一さんのパフォーマンスがよい。フランスで学ばれたということだけあり、打楽器へのタッチが軽やかで重々しさがない。
中島さち子さんの著作も興味深い。音楽と数学の関係を扱ったような書物の中では読みやすく、音楽への理解を深め、手助けしてくれる。一度、彼女の数学の講義を聞きに行ってみたくなった。
by kurarc | 2019-07-01 23:00 | music(音楽)