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マイケル・ジャクソンのムーン・ウォークとシャウト



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ジャズを学んでいる。主にジャズ理論である。難解であるが、同時代の音楽の理解には欠かせない。ジャズが一時、力を失った時期があったが、復活しているように思う。それにジャズとは普遍的な価値を持つ音楽なので、衰退するようなものではない。

ジャズ理論を学ぶことは楽しいが、わたしはそのルーツとなる黒人音楽を学んでいないことに気がついた。岩波ジュニア新書に『魂をゆさぶる歌に出会う』(ウェルズ恵子著)という名著があることを知り、早速、目を通す。

目から鱗が落ちるようなエピソード、物語が続き、感動することばかりの内容なのだが、興味深いことに、マイケル・ジャクソンについて多く触れられている箇所があり、その中で、あのムーン・ウォークがシャウトを起源とするものであることが書かれていた。

シャウト(a shout)とは、黒人たちが仕事を終えて、夜中に集まる集会のことだという。宗教集会で歌ったり、祈ったり、踊ったりする行為、表現、発せられた言葉とお互いのやりとりすべてを「シャウト」と呼ぶということである。

この行為の中で、「リング・シャウト」という奴隷時代から行われていたものがあり、信者たちが輪になり歌いながらすり足で回り続けるのだという。ウェルズ氏によれば、これがムーン・ウォークのルーツだというのである。なんと奥が深い行為であったことか。

その他、黒人特有の英語の発音について、あるいは、黒人英語の反語的な意味(例えば、"bad"は"good"を意味するような)、民話、ゴスペル、ブルーズ(ブルースという発音は間違い)etc.について教えてくれる。

黒人たちの文化を学ぶことの意味、重要性についても書かれているが、それはこの本を読んだ人だけのものとして、ここでは触れないことにしよう。

by kurarc | 2019-09-03 23:30 | music