映画『こおろぎ』(青山真治監督)の舞台に「杉小舎」が使用されていました

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映画『こおろぎ』(青山真治監督、2006年)の舞台にわたしが2002年に設計した「杉小舎」と名付けた住宅+コテージが使用されていたことを知った。

今日、新宿のK's Cinemaで青山監督の幻の映画と言われる映画が公開されていることを知り、観にいった。映画が始まるなり、西伊豆に17世紀ポルトガル人の宣教師が漂着した、といったアナウンスが流れるや、わたしの設計した住宅が現れたのである。わたしはこの映画にこの住宅が使用されているなど微塵も知らなかったため、驚きを隠せなかった。以後、わたしは映画の内容より、映画の中でどのようにこの住宅が使用されているのかに興味を集中させる結果となってしまった。

小さな住宅であったので、撮影は相当苦労されているようであった。但し、住宅の敷地は傾斜地であり、高低差が激しいことから、そうした地景を活かした撮影がなされていた。水廻りの改変、玄関から入った土間は消失し、板の間として改変などあったが、ほぼ、設計したプランは残っていた。

驚いたのは、ポルトガル人のエピソードやラストに近い段階でポルトガル語がシナリオに挿入されたり、沖縄の島唄が演奏されるシーンが挿入されたりと、わたしが過去に住んでいた地域が映画の中に散りばめられていたことである。偶然というにはあまりにも一致しすぎている。

青山監督をはじめ、山崎努さん、鈴木京香さんらがわたしの設計した住宅の中で演じ、映画を製作していただけたことに感謝したい。この住宅がこの映画の中で永遠に残ることになる。なんと光栄なことだろう。いつか御礼を告げるため、青山監督にお会いしたいものである。

*映画の中で、山崎努さんが入浴しているシーンがある。この住宅(母屋)の浴室はヒバを使用した特注浴槽である。浴室からは、南伊豆の海を望むことができる。

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by kurarc | 2019-12-08 20:07 | cinema(映画)