2フィンガー奏法で弾かれる" Yesterday " について

You tubeの普及により、様々なミュージシャンの生演奏が楽しめるようになった。ビートルズの代表曲"Yesterday"をポールの生演奏でいくつか聴くことができるが、そのギターの演奏法をみて驚いたことがある。

ポールはこの曲を2フィンガー奏法で弾いているのである。耳のよい人、ギターに詳しい人であれば、レコード(CD)を聴いてこの奏法で弾いていることがわかった人もいるに違いない。

ポールはベース音と1〜3弦を人差し指で弾くという2フィンガーの奏法で弾いているが、それは通常の4拍子という曲を1+3に分節して考え、1=ベース、3をコードという音+リズムで構成していることになる。

こうして弾かれたコードは、平凡なミュージシャンが4拍子をピックで上下に2往復弾くようなコードストロークとして弾いた場合とあきらかに異なる。1+3=4拍子として曲が進行することになるから、むしろ、4拍子の曲の中に、コードストロークとしての3拍子的なリズムが加わり、曲に変化が生まれてくるのである。ベース音とコード音の対位法的進行ということになる。

ポールが上下のストロークで弾くようなことをなぜ避けたのか、それは彼のクセなのか、わからない。意図的にやっているのでない(まず、そういうことはあり得ないと思われるが)にしても、この名曲をより一層深みのある曲にしていることは間違いない。

最近、"Let it be"など彼らの名曲が素直に身体の中に浸透するようになった。わたしはポスト・ビートルズ世代ということもあり、よりハイテクなプログレ世代であるが、彼らの音楽をやっと聴くことができるような心境になってきたようだ。

*1〜3弦を人差し指で弾くということから、彼は「G」のコードに2弦の「レ」(5度)をわざわざ付け足している。

by kurarc | 2019-12-14 16:52 | music(音楽)