南伊豆MT-House (杉小舎)
南伊豆MT-HOUSE(杉小舍 すぎごや)
この仕事は、鎌倉に事務所を設立してから初めての大きな仕事でした。住宅となる母屋と離れ(コテージとして賃貸される)の2棟を敷地内に建設する仕事で、敷地はおよそ20度の傾斜地であり、眼下には南伊豆の海を望む広大な敷地でした。
クライアントの方からのご要望でもありましたが、杉材を構造材(柱、梁ほか)と外装材、内装材のすべてに使用しています。海に近く、気候の激しい地域でもあるため、外壁は杉材を補う材料としてガルバリウム鋼板が選択されました。ガルバリウム鋼板を屋根、外壁の一部に貼り、破風もガルバリウム鋼板で巻き込んでいます。塩害により軒裏が痛みやすいことから、軒を出すことは最小限に留めています。
住宅を構成する各杉の部材は柱、土台の120ミリ角という単位を基準に、梁は120×240(120×2)ミリ、垂木は120/2(=60)ミリ、間柱、根太は120/3(=40)ミリと部材を整理し、架構を秩序立てています。
*この住宅は、青山真治監督の映画『こおろぎ』(2006)の舞台として使用されました。
所在地:静岡県賀茂郡南伊豆町
規模:述べ面積 母屋:114.51m2 離れ(コテージ):41.41m2
構造:木造 地下1階 地上2階建て
by kurarc | 2020-01-01 14:10 | 南伊豆MT-House (杉小舎)