薔薇との再会

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シェイクスピアと薔薇の花(芳香)が密接に関係していることは、先日のブログでふれたが、仕事の帰り、たまたま立ち寄った古書店で『シェイクスピアに出会う旅』(熊井明子著)という本を見つけた。

驚いたことに、この本も第1部でシェイクスピアと香りとの関連が詳しく描かれていた。熊井明子さんは、映画監督、熊井啓氏の奥様である。シェイクスピアに造詣が深く、シェイクスピアを原書で味わうほどの力の入れようで、彼の香りに対する執着を発見したようである。それはもちろんシェイクスピアの個人的な執着というだけでなく、16世紀後半からのエリザベス一世朝時代の王侯貴族から庶民に至る習慣が影響していた。

薔薇の花は、わたしもなぜか記憶の中に深く刻まれている。それが、母の実家の庭に咲いていた薔薇のことなのか、叔母の庭でのことなのか、また、近くにある神代植物公園のバラ園での記憶なのか、あるいは、映画『テス』のなかのシーンの記憶なのかわからない。以前、このブログで庭をもったら薔薇を育てたい、とも書いた。

子供にとって薔薇には鋭い棘があることが花だけでなく記憶に刻まれやすいのだろうし、その香りも忘れがたい。薔薇の香りを嗅ぐと、遠い子供の頃の時間へ遡ってくような不思議な感覚を味わうのである。わたしは自分の庭をもたないが、今年から、ベランダで薔薇の栽培に挑戦してみようかと思いはじめている。

by kurarc | 2020-03-19 20:24 | books(書物・本)