市川崑監督 映画『雪之丞変化』

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素晴らしい映画に出会った。市川崑監督の『雪之丞変化』である。

市川崑監督というと、わたしの世代は金田一耕助シリーズ映画というイメージであったが、市川監督の特に1960年前後の文芸作品に名作が多いことが今になって気がついたのである。そのきっかけは、泉鏡花原作の『日本橋』を観たことであった。この映画のクオリティーの高さに驚き、次に観たのが『雪之丞変化』であった。

長谷川一夫の一人二役。親の仇をとるために剣術を身につけた男であり、一方、女形の看板役者という二面性をもつ役。その脇をかためるのは、山本富士子、若尾文子、市川雷蔵、勝新太郎他。それぞれ個性的な配役を演じきっている。

映画の面白さをこれでもか、と味あわせてくれる映画である。金田一耕助シリーズでもそうであったが、市川は映画のエンターテイメント性をどのような種類の映画でも忘れることはないようだ。また、映画音楽にも驚いたのだが、こうした時代劇にジャズを取り入れ、あの『死刑台のエレベーター』のようなトランペット音が響く。名作であり、傑作であった。

by kurarc | 2020-04-30 22:48 | cinema(映画)