ブラジルの水彩画

カフェで本を読んでいると、アリ・バホーゾの名曲「ブラジルの水彩画」が流れてきた。歌は、ジョアン・ジルベルト、カエターノ・ヴェローゾ、ジルベルト・ジルで、日本で『海の奇跡』という題名で発売されているジョアンのCDの1曲目に収録されたものである。

この曲を聴くと、なにか肩の力が抜けるような心地よい感覚を味わう。特に、上の三人で歌うバージョンがよい。ボサノヴァ・シンガーの山本のりこさんがblog内にこの曲について書いた箇所があり、参考になる。歌詞も訳してくれている。この歌の歌詞はブラジルのご当地ソング的内容なので、当初はかなり評判の悪いものであったらしい。そうした歌をジョアンがまったく別物に変えてしまったのである。

何と言っても曲がすばらしい。ブラジルを「月が遊びにやって来る」と歌うあたりは、ブラジルらしい。ディズニー映画『ラテン・アメリカの旅』(原題、友だちによろしく、下画像)の中にもこの曲が使用されているという。

CD『海の奇跡』も全体がジョアンのプロデュースでつくられた傑作である。ブラジルは現在、新型コロナウイルスで大変なことになっているというが、このCDを聴いていると、心配するな、とどこからか聴こえて来るような気がする。

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by kurarc | 2020-05-30 23:22 | Brazil(ブラジル)