『ポルトガル文法総まとめ』 市之瀬敦著

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つい最近まで、日本において出版されるポルトガル語関連の書籍は、ブラジル・ポルトガル語が主流であった。辞書も当初は同様で、わたしがポルトガル語を学び始めた1995年には小辞典しか存在しなかった。1996年に初めて白水社から中辞典(現代ポルトガル語辞典)が発行され、ポルトガル語とブラジル・ポルトガル語が一冊の中にカバーされた。幸運にも、わたしはこの辞書を持参してポルトガルへ行き、生活することができたのである。

文法書においても、ブラジル・ポルトガル語の文法書が主流であったが、2020年1月に出版された本書は、ポルトガル語とブラジル・ポルトガル語の文法事項が並列して解説された初めての文法書といえるものである。小型で携帯にも便利である。発音と表記に関して、最後の章にまとめられていることからもわかるように、この文法書はポルトガル語がすでに発音できる中級者レベルのものを対象としていると思われる。初級者には少し難しいかもしれない。

また、パラパラと全体を眺めただけなので、詳しくは語れないが、効率よくまとめられている印象であり、ポルトガル語とブラジル・ポルトガル語の違いについて簡潔にまとめられ、使い勝手の良い文法書だと思われる。できれば、文法書内の例文(ポルトガル発音とブラジル発音)を録音したCDが欲しかったが、CDは残念ながら付属していない。

市之瀬さんは、本書以外にもポルトガル語関連の書籍を数多く出版されている。ポルトガル語を学びたい場合、彼の書籍を学習することは必須であろう。

by kurarc | 2020-06-24 21:08 | Portugal(ポルトガル)