鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム

鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム_b0074416_17312848.jpeg

昨日、お世話になっている鎌倉の経理事務所に用事があり、久しぶりに鎌倉を訪れた。天気が荒れていたこともあるが、観光客もまばらで静かであった。

あまり時間の余裕はなかったが、神奈川県立近代美術館の後にオープンした鎌倉文華館 鶴岡ミュージアムと鶴岡八幡宮へ足を運んだ。鎌倉文華館 鶴岡ミュージアムは、オープン以来初めて訪れた。ミュージアム裏にはカフェも新設され、随分と様変わりしていた。(鎌倉文華館はメンテナンス中で入場はできなかった)

白く塗装しなおした外観は、まさに「白い箱」の様相で、宙に浮かんでいるように見えた。わたしが記憶していたのは「くすんだ白い箱」であったことに気づかされた。

わたしは高校2年生の春、この神奈川県立近代美術館で開催されたピラネージという建築家、版画家であり考古学者の展覧会(版画展)を一人で見学したことが、最終的に建築を専攻しようと思ったきっかけをつくってくれた。よって、わたしにとってこの旧美術館は、大切な場所であった。残念ながら美術館はなくなったが、本館のみ残されたことは本当に喜ばしい出来事であった。鶴岡八幡宮の英断に感謝したい。

わたしはまだ未見だが、ピラネージの描いた理想都市の一つを実現したのは、ポルトガルのポンバル宰相であるといわれている。多分、アルキテクトゥーラ・ポンバリーナことだと思うが、わたしがポルトガルに滞在するようになったのも、ピラネージ版画展を見学したことと無縁ではなかったような気がしている。

高校2年の春、精神的に落ち込んでいたとき、わたしはピラネージの緻密な版画を見て力をもらったことを今でも忘れられない。それ以降、もう一度、旧美術館でピラネージの版画を見たかったが、それはかなわなかった。

鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム_b0074416_17354080.jpeg




by kurarc | 2020-07-02 17:31 | 鎌倉-Kamakura