レオナルド・ダ・ヴィンチの童話

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書店で子供の本のコーナーを徘徊していると、『レオナルド・ダ・ヴィンチの童話』(小学館)が目に入り、手に取った。

1975年に刊行されたものに新たに挿絵を変えた新版である。ダ・ヴィンチは手稿の中に、当時の童話やプリニウスの『自然誌』などの文章を参考にしながら、自ら童話を創作していたらしい。

なんのために童話を創作したのかは諸説あり、一つはミラノのスフォルツァ家の二人の皇太子にラテン語を教えながら読んで聞かせたのではないかというもの。また、この監修を担当した日本におけるダ・ヴィンチ研究の第一人者、裾分一弘氏は、ダ・ヴィンチ自らのために書いたのではないか、と考えているという。

ダ・ヴィンチは庶子の出生であり、恵まれた幼年時代を過ごしたとは言えなかった。裾分氏はダ・ヴィンチが創作した童話を自分自身に語って聞かせ、童心の世界を懐かしんだのではないかと推測している。

さらっとダ・ヴィンチの童話を読んでみたが、そこには彼の人生観が動物たちや自然との関わりの中で表現されていた。それにしても、ダ・ヴィンチは一体いくつの顔を持っていたのだろう。万能の天才であることを改めて感じた。

by kurarc | 2020-07-11 22:10 | books(本(文庫・新書)・メディア)