韓国映画『我が心のオルガン』
山奥の学校に新人教師が赴任してくる。その学校の中で繰り広げられる二つの恋の物語。映画の導入部からはあまり期待できなかったのだが、映画が進むにつれて、映画の世界に引き込まれた。子供たちののびのびとした描かれ方、先生たちのユーモラスな描き方、コメディともとれるようなシーンが多いが、その中で、一人の少女の演技が光っている。
その少女は、ホンヨンを演じるチョン・ドヨンである。映画の中では17歳でありながら小学校に通う役を演じる。彼女とカン先生を演じるイ・ビョンホンの対話がこの映画の中心となる。そこにコニー・フランシスのLPレコードが二人とからんでくる・・・
1960年代という時代設定。わたしの子供時代を描いたような映画であったこともあり、なつかしさがこみ上げてくる。この映画では、主人公は、チョン・ドヨンといってよいだろう。貧しい家庭に育った少女を無理なく、自然に表現していて、演技派の女優であることを感じさせる。わたしは初めて彼女の演技に接したが、韓国では有名女優のようで、数多くの賞を受賞している。彼女の出演する韓国映画は必見であろう。
*チョン・ドヨンは初めてではなかった。『シークレット・サンシャイン』で彼女を観ていたのである。彼女の出世作といえる映画である。あの熱演は、やはり、8年ほど前のこの映画でも同じであった。
by kurarc | 2020-08-06 23:44 | cinema(映画)