金沢へ

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昨年につづき、連休を利用して金沢へ。東京の人間は外出を控えるようにというお達しがあったが、控えている人間が多いことから、公共交通機関は空席が多く、むしろ安全な旅ができる状態であった。

今回は、金沢という都市の全体を把握することに重点を置いた。浅野川界隈、犀川界隈から、金沢城、兼六園、そして西の片町界隈など、猛暑の中を歩いた。

金沢という都市は江戸期から現代にかけての建築博物館的都市という様相であることを改めて感じた。都市も決して小さくはない。すべて歩いて見学するには無理がある。西回り、東回りのバスを利用して、効率よく回ることが必要である。

まずは、泉鏡花記念館(上写真)を見学することははずせなかった。彼の暮らした浅野川界隈を感じられたのは収穫であった。主計町、暗闇坂、あかり坂など今も風情のある空間が残っていた。

金沢城(下写真 上)の菱櫓には驚かされた。80度と100度の菱形をした木造建築の収まりは通常考えられない。柱、梁の仕口は複雑を極める。金沢城の水平性にも興味をもった。五十間長屋など日本的な空間というより西洋的なスケールを感じるもので、わたしは、スペインのエル・エスコリアル宮殿が頭の中に浮かんだ。

最終日に、金沢の海寄りに建設された金沢海みらい図書館(下写真 下)を見学した。建築もよかったが、3階に設えられた日本海情報コーナーの蔵書の充実ぶりに関心した。中国、韓国関連の書籍や、沖縄、北前船関連の書籍など海で繋がる地域、国の文化を網羅した書物が収蔵されていた。こうしたコーナーは東京の図書館ではお目にかかれない。日本海というインターナショナルな文化の切り口を探求することは、太平洋側に住む人間には一種の盲点であり、興味をそそられた。

今回の旅は、金沢を読み解くときに、日本海文化という大きな視点で俯瞰することの重要性に気づかせてくれた旅であった。

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by kurarc | 2020-08-10 22:28 | 金沢-Kanazawa