馬場家 御師住宅 

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BS朝日の『百年名家』という番組で、東京都青梅市の御嶽山山中に佇む馬場家という御師(おし)住宅について取り上げられていた。(写真はBS朝日HPより借用)

御師(おし)とは、寺社への参拝者を案内し、参拝、宿泊などの世話をする者のことで、その住宅は宿坊のような機能を果たすものであるという。(Wikipediaより)

わたしはこうした住宅形式があることを知らなかったが、驚いたのは住宅の意匠である。宿坊であることを考えると、デザインより機能を優先させればよいと思うが、馬場家はよくデザインされているのである。障子の組子や欄間の複雑さと繊細さ、床の間の壁には西陣織の糸をくずして塗りこめるような特殊な施工もされていた。

現在は、宿坊や茶処として利用できるようである。東京にもこのような住宅形式が残っていることは貴重である。近いうちに訪ねてみたい。

以下、東京都文化財情報データベースより引用

馬場家は、戦国期に甲斐国を治めていた武田氏の重臣であった馬場美濃守の流れを汲む家柄と伝えられ、万治2年(1659)に死去した左衛門を初代とし、代々武蔵御嶽神社の御師(神職)を世襲してきています。現存する家屋は、馬場家の10代目当主駿河(1829-1905)が、幕末の慶応2年(1866)に、その寵愛する妻「茂よ」のために妻の実家である須﨑家を模倣して建てられたものと伝えられています。その後、建物は、修理や改造などが部分的に行われ、現在に至っています。この建物の建築に当たった工匠は、「棟札」に記された墨書銘などから、武蔵国多摩郡沢井村(現・青梅市沢井)に住んでいた滝島河内という人物だったことが分かります。現在、建物の内部は、御嶽神社に参詣する講中連(信者)のための客室や祭式の設備が整えられており、客室には書院造風の座敷飾りなどが施され、玄関構えとともに、御師住宅の完備した姿を良く留めています。

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by kurarc | 2020-10-04 13:04 | architects(建築家たち)