Bottega Ghiandaの木工製品

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Bottega Ghianda(イタリア語で、ギアンダ工房の意)の仕事が、数年前、CASAブルータスなどで紹介されていたが、改めてその木工製品の精度と品の良さ、イタリアらしさに感心する。

Bottega Ghiandaは、1889年、Iginio Ghiandaによって小さな工房(ボヴィジオ・マシャーゴで設立。ミラノとコモとの間にある街)から出発した。設立当初は、フローリング材(象嵌細工のフローリング)を、その後、木製プロペラをつくるようになり、1920年頃から家具に進出するようになる。戦後、息子のピエルルイジとジョゼッペにより工房は引き継がれていく。

Bottega Ghiandaを名だたるものにしているのは、著名な建築家とのコラボレーションからである。戦前では、ジオ・ポンティが、最近だと、マリオ・ベリーニらが、この工房との協働作業の中から、完成度の高い家具を生み出している。

Bottega Ghiandaがつくりだす木工製品や家具を眺めていると、デザインされた線にいやらしさのないことが大きな特徴である。木工製品で曲面を使うと、その曲面、曲線によっては下品な感じになってしまうことが多々ある。しかし、Bottega Ghiandaの製品には、小さいものから大きな製品に至るまで、すべてに品格が感じられ、デザインが抑制されながらも、ミニマリズムに萎縮していることもない。こうして生み出された製品は単にデザイナーの力だけではないはずである。Bottega Ghiandaでは、デザイナーとの対話の中から、必然的に高水準の木工製品に収束していくような力が働くのだろう。

真にイタリアを感じさせるデザインが生み出される背景には、バランス感覚と木のジョイント部に対する優雅な解法がかかわっていると考えられる。日本にもこのような工房ができてほしいし、もしかしたら、どこかに存在するかもしれないが、木を扱う工房の模範とすべき仕事といってよいだろう。

*上写真:Bea de Giacomoによる。

*下:アルヴァロ・シザ・ヴィエイラによる「Helena」と名付けられた携帯用本棚もBottega Ghiandaによる。
(Bottega Ghianda HPより借用)

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by kurarc | 2020-10-21 15:39 | design(デザイン)