セルヴェル・ド・カニュとケイジョ・フレシュコ

YouTubeで、フランス料理シェフM氏のチャンネルをよく視聴している。その中で、リヨンの料理、セルヴェル・ド・カニュの作り方の紹介があった。

セルヴェル・ド・カニュは、直訳すると「絹職人の脳みそ」だという。昔から高価であった羊の脳みそは庶民の食べ物ではなかった。その代わりに、フロマージュ・ブランとハーブ、ビネガー、塩、胡椒、にんにく、オリーブオイルを混ぜ、脳みそのように見えるメニューを考えたというのがこの料理の起源のようである。

M氏は茹でたジャガイモを薄くスライスし、その上にこのセルヴェル・ド・カニュをのせて食べると、脳みそと同じような食感になると勧めていた。

フロマージュ・ブランに相当するポルトガルのチーズは、ケイジョ・フレシュコという。「フレッシュチーズ」という意味だが、これは、ポルトガル滞在中、毎日のように食べたチーズである。牛乳でつくるもの、羊のミルクでつくるもの両方ある。このチーズは日本でいうと豆腐の食感に近く、まさに豆腐を食べるような感覚であった。少しの塩気とミルクの甘みが絶妙で、日本人であれば病みつきになるチーズである。

by kurarc | 2020-11-13 17:10 | gastronomy(食・食文化)