パウル・バドゥラ=スコダ ベートーヴェンのピアノ・ソナタ
この録音は、いわゆるフォルテピアノによる演奏であり、ヘーゼンドルファーやスタインウェイなどのモダンピアノは使用していない。ファルテピアノの音色はまったくモダンピアノとは異なり、各音域ごとに独特の響きが感じられる。楽器はスコダの自身のコレクションであり、すべてオリジナルのものらしく、復元された楽器ではないという。
ベートーヴェンは恵まれた環境で作曲に励んだのではなかった。家族や親族との苦悩、そして自らの病と闘いながら音楽家として生きていったことはよく知られている。藝術家といわれる人間から学ぶことは、こうした苦悩の中においても創造することを続けていったことであり、その苦悩を感じさせることのないような素晴らしい仕事を残していったことであろう。
正月早々、よいお年玉をいただいたような気がする。
by kurarc | 2021-01-03 17:27 | music(音楽)