ICU症候群

建築に関する書籍を何冊も著している建築家であり、大学の教師でもある方が、ICU症候群について語っている映像をみた。

この方は、ある日、気分が悪くなり、入院後、心肺停止を3度も繰り返したという。その治療の中で、ICUに入れられ、治療をしているとき、幻覚に襲われたのだそうだ。せん妄とも呼ばれるが、一時的な精神障害に襲われる人がICU治療中に多いという。

その方の幻覚に対する話が興味深かったのは、病室の天井面に幻覚がはっきり見えるということであった。その幻覚とは、たとえば、武家屋敷の俯瞰が見え、その中で武士が動いているというものであったり、絵画であったりと様々だが、それらが、ぼやけて見えるのではなく、くっきりと見え、それがずっと消えないのだそうだ。

ICUでは、人工呼吸器を取り付けられたが、1日に何度も痰がからみ、その痰を看護師さんに吸引してもらわなくてはならないそうで、これが相当苦しいのだという。ICU治療の終盤では、自分で点滴をぬいてしまうような行動も起こしてしまったという。もうだめかと思ったらしいが、現在は元気に暮らしているという。

その教師の方が言うには、歩いてトイレに行けるだけで幸せなことだと今は考えるようになったと話していた。



by kurarc | 2021-02-04 20:21