末吉栄三文庫

末吉栄三文庫_b0074416_10283644.jpg

今回沖縄に行った目的の一つは、沖縄時代に働いていた建築事務所の所長である末吉栄三さんが残した膨大な蔵書がどのようなものかを知ること、また、その蔵書を今後どのように活用するのかなどについて元所員の方々と意見を交換するためであった。

写真の末吉栄三文庫は、ある建設会社のご好意により、スペースをお借りして、当面、保管いただけることになったものである。当面といっても1年から2年ということであり、その間に蔵書の行く先、活用方法などを決定しなければならない。

わたしが沖縄で働いていた頃、事務所は那覇港近くの西町にあり、そこにも建築書籍をはじめ、それ以外の蔵書で事務所の半分は占拠されていた。そこに置けない蔵書はご自宅にあったが、本の重さで床が抜けそうな雰囲気であったのを覚えている。わたしは大学を卒業し、沖縄に行くことになったが、そのことを大学の助手に話したところ、「沖縄にいっても情報などない」と言われ、腹が立ったのを覚えている。情報がないどころか、末吉さんの事務所には東京で手に入る本はおろか、東京では手に入ることのできない蔵書に囲まれていたのである。

写真の大半は建築書籍以外のもので、それだけでも1万冊を超える。わたしも久しぶりに末吉さんの蔵書を眺めてきたが、蔵書はすべての分野にバランスよく収集されていて、小さいけれど立派な図書館になると言えるような内容であった。

今後、この蔵書を有効に活用できるような場所をつくることができるのか、大きな課題を突きつけられている。

末吉栄三文庫_b0074416_10285921.jpg

by kurarc | 2021-05-04 10:29 | 沖縄-Okinawa