井之頭公園 ムサシノキスゲ開花


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井之頭公園のムサシノキスゲ(上写真)が開花した。通常、5月初旬に開花することが多いが、ここ数日温暖だったせいか開花時期が早めである。ムサシノキスゲはニッコウキスゲが温暖な低地に適応した変種といわれており、ユリ科の多年草である。

鎌倉から東京へ戻って以来、毎年、府中の浅間山に自生するムサシノキスゲを見学に行っている。東京ではここだけにしか自生していない貴重な場所となっている。ムサシノキスゲは、現在、東京都のレッドリストで北多摩地区の絶滅危惧種Ⅱ類(VU)に制定されているという。

国木田独歩が『武蔵野』を描いた頃、武蔵野ではきっと多くの場所でこの花を楽しむことができたのではないか。わたしの地元、牟礼の残丘(三鷹市で最も標高の高い丘状の土地)あたりでも自生していたのではないかと思われるが、宅地開発が進み、絶滅したのではないだろうか。

井之頭公園に咲くムサシノキスゲは浅間山から移植したものであり、弁財天近くの斜面に咲いている。現在、10株程度あるかないかであり、こちらも毎年見ているが、株が増えている印象はない。ムサシノキスゲの移植された場所がこの花に適していないのかもしれない。ムサシノキスゲは手入れが行き届いた落葉広葉樹林帯を好むようなので、環境の管理が重要となる。

連休中にはいつもの通り浅間山を訪れ、この希少な花を楽しむ予定である。

by kurarc | 2022-04-27 20:58 | 武蔵野-Musashino