浅間山 武蔵野の孤島


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今日はムサシノキスゲ(最上の写真)の観察に浅間山(せんげんやま)に出かけた。浅間山は京王線の東府中駅と中央線の武蔵小金井駅の中間に位置する残丘である。周辺は平地であるが、ここだけ小高い丘状の森が残っている。前回のブログでもふれたとおり、ムサシノキスゲはこの残丘にのみ自生している。この残丘は武蔵野の孤島のように過去の姿を留めている。

武蔵野というと現在、東京に暮らす人々は23区より西の多摩地区を想像すると思われるが、当初武蔵野は、荒川の西、入間川の南、多摩川の北の広い範囲を指した。東は田端、南千住、渋谷から南は池上本門寺、等々力から府中、西は拝島、羽村、青梅、北は川越、野火止、志木あたりまでが武蔵野である。つまり、現在の東京の中心から南埼玉にかけての広域が武蔵野と呼ばれた。

今年の浅間山は以前訪れたときほど数多く開花はしていなかったが、今日は数は少なかったがキンラン(中写真)の開花も楽しむことができた。浅間山という武蔵野のなかに黄色の花が点在する、そんな景観を今の時期楽しむことができる。

訪れる前、図書館から『武蔵野植物記』(檜山庫三(そやまこうぞう)著、昭和28年(1953年)発行)を借りて、ムサシノキスゲを調べてみた。第4章、武蔵野花譜に55ほどの植物が図版とともに紹介されているが、その中にムサシノキスゲが含まれていた。図版(下写真、右がムサシノキスゲ)は福島輝子氏により写生された線画であり、描写力がすばらしい。『武蔵野植物記』は、武蔵野の植物を知るための必読書と言えそうである。



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by kurarc | 2022-05-03 16:20 | 武蔵野-Musashino