品川と煉瓦


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昨日、東京建築士会品川支部主催による「煉瓦のまち 品川」を歩こう、と題されたエクスカーションに参加した。およそ14年ほど前、横須賀の煉瓦遺産についてはかなり見学し、また当時、JIA神奈川により、横須賀でのシンポジウム、エクスカーションを企画した。煉瓦についてはことあるごとに注目してきたが、品川で煉瓦の遺産が数多く残存していることは知らなかった。

エクスカーションのコースとしては、品川区役所前のしながわ中央公園を出発し、大井町駅から品川駅間に残る煉瓦の遺構を歩きながら見学していった。まずは、品川区役所裏にのこる煉瓦倉庫(上写真)からはじまり、旧大井変電所、日本ペイント明治記念館(明治42年、1909年竣工)から周辺の寺院内の煉瓦の遺構(法禅寺、下写真)他を巡った。

品川では明治8年頃、御殿山付近に煉瓦工場の操業がはじまったことから、この周辺に煉瓦の建造物が数多く建設されたようだが、関東大震災や戦後の都市開発の流れのなかで、その遺構の大部分は喪失してしまったという。

それでも、まちのなかに点在する煉瓦遺構の数はかなりのものになる。驚いたことに、積み方もイギリス積みだけでなく、フランドル積みもあり、これは私見だが、横須賀の海軍とのつながり(横須賀ではフランドル積みが多い)があり、横須賀で活躍した職人らが関わっていたのではないかと推測されるが定かではない。

明治以降の近代の遺産は、こうした東京の中心付近に数多く残されているということを改めて知ることができた。こうした小さな活動が、今後の煉瓦遺構の保存活用につながっていくことを現地の士会会員の方々は期待しているようである。

*煉瓦とは関係ないが、長八の鏝絵の遺構も品川には2箇所(寄木神社本殿、善福寺)ある。そのうちの一つ(最下写真、善福寺の龍)はかなり保存状態が悪いが見学できた。


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by kurarc | 2022-05-29 14:58 | brick(煉瓦)