私的韓流到来  キム・ギドクの映画

韓流、と世の中が騒がしかったのですが、私にとっては全く他人事でした。それが、キム・ギドク監督の映画を観てから、彼の映画にすっかり魅了されてしまい、私もとうとう韓流の流れに飲み込まれてしまったようです。
この1ヶ月の間、「サマリア」から始まり、「悪い男」、「春夏秋冬そして春」、「悪い女」、そして「受取人不明」と、レンタルビデオ屋で借りられるものをすべて観てしまいました。彼の映画は、生々しく、人間臭く、血なまぐさい映画なのですが、見終わった後、すがすがしさが残る珍しい映画です。「悪い男」のチェ・ジェヒョンの演技のすばらしさ、「受取人不明」の韓国におけるアメリカ基地問題を背景とした映画は、日本における沖縄の問題と共通した主題として共感できました。
彼の映画は、誰が主人公であるかわからないくらい、すべての役者たちの個性が光り、生き生きとしています。言葉で表現してもわからないと思いますので、まだ観たことのない方は、まず「悪い男」を観ることをお薦めします。

*ある過激な人気ブログの中で、キム・ギドク監督について言及されていました。彼女によると、キム監督は韓流に含めるような監督ではないとのこと。確かにその通りだと思い、タイトルを韓流到来・・・から私的韓流到来・・・と変えました。(2007/06/10)

by kurarc | 2006-05-15 23:47 | cinema