2019年 01月 03日 ( 1 )

"Rivetage" プロジェクト

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今年から2020年にかけて"Rivetage"(リベタージュ)プロジェクトを開始しようと思っている。東京(一部東京以外)に残存するリベット留めが使われた鉄の構築物を撮影するプロジェクトである。

リベットが使われた建造物で最も知られているのはエッフェル塔であろう。東京では東京タワーだろうか。すでにこの技術を使って鉄骨造の建物をつくることは行われなくなったが、この技術を使った建造物は橋桁や鉄道駅舎など都市の中を歩いていると目にする建造物に見られ、19世紀から20世紀の日本の建築技術の残照といえる。

単純には、フランス語の男性名詞”Rivet"(リベット)と現されるが、"Rivetage"の方がその技術の行為自体を象徴できるような語感があり、"Rivetage"と名付けることにした。

現在、鉄骨を留めつけるのはボルトに変化したが、リベットはボルト以前の鉄と鉄を結びつける技術であった。高温に熱せられた鋲(リベット)を職人たちが一つ一つ鉄を接合するためにかしめていく。そうした技術、職人技はすでに忘れ去られたが、その残存物が都市の中に何も覆われることなく露呈している。その生々しい残存物を写真に残しておこうと思っている。

今日は午前中、30年ぶりくらいになると思うが、東京タワーの柱脚を見学に行ってきた。久しぶりに東京タワーを訪れたが、この構築物は未だに未完の塔、仮設性の強い構造物であると感じられた。多分、エッフェル塔のような芸術性、デザイン性がみじんも感じられないからだと思う。ただただ、高い鉄の塔をいかに建設するのか、それだけを目指して建てられたという必死さだけが感じられた。1950年代後半の建設技術、建築状況を表現した構造物であるといえるだろう。

こうした構造物を写真技術の勉強も兼ねて白黒写真で収めていこうと思っている。

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by kurarc | 2019-01-03 15:15 | archi-works