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2019年 05月 17日 ( 1 )

黄金分割は美しいか?

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最近、You tubeをよく利用する。この中では、大学、あるいは大学院の授業よりもためになると思われる講座が数多くある。特に、音楽に関して多くのことを学ぶことができるが、たまたまジェネラティブアートの講座に出くわし、巴山竜来氏というジェネラティブアートの本(上)を出版した数学者の講義が目についた。

その講義の中で、「黄金分割は美しいか?」といった解説があり、興味深く聴講した。建築の世界では、イタリアの建築家ジョゼッペ・テッラー二の「ダンテウム」のなかに登場する黄金分割が有名だが、たとえば、ある絵画の中に、あるいは構図の中に黄金分割が潜んでいる、というような場合、厳密に小数点以下5桁、6桁までを我々は把握し、美しいと言っているわけではない。

巴山氏は、それを数学者らしく、代数式に置き換えて理解する方法を提示していた。

黄金分割(黄金数) φ=1+1/φ 

を満たす数φである。このとき、φは、自らの定義の中に自らの数を含む、再帰性をもつ数である。上式の右のφに1+1/φを代入していくと、無限に1とφが連続するような数式(連分数)が描ける。このことは自己相似性へとつながるような数を意味していることになる。いうまでもなく、自己相似性は自然界の中に潜む数学の代表的な法則といえるものである。

感覚的に美しいと思うものも、実はその中に美しさを証明するような数式が潜んでいるということだが、そう言われても、やはり美しさとは何かについて理解できたとは思えない。そもそも「美しい」という言葉を人間はなぜつくったのだろう?

「美しさ」は時代により変化する概念でもある。よって、22世紀頃になれば、「美しさ」も変化することは目に見えている。少なくとも「普遍的な美しさは何か」を問うことは間違った問いだといえるのだろうが、22世紀の人間も、春の桜や秋の紅葉を美しい、と思うのだろうから、そこには何かがあるはずであるが・・・



by kurarc | 2019-05-17 23:11 | nature