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by S.K.

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東京物語2013 

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2013年は、小津安二郎の生誕110周年、没後50年であった。今年最後はこの小津の『東京物語』を久しぶりに楽しんだ。

何度もみるといろいろと気になるところが出てくるが、未亡人役の原節子が義理の父、笠智衆に「夫のことを忘れることがある」と告白する場面は、すでに好きな人がいる、というニュアンスであると受け取れるとか、やはり、原節子の映像は他の女優ときわめて異なり、突出しているのは小津監督が彼女に特別な感情をいだいていたのでは、と感じられるとか・・・いろいろなことが脳裏を横切った。

以前は意識しなかったのだが、斎藤高順による映画音楽も小津映画には不可欠なファクターとなっていることに気がついた。斎藤は、数々の小津映画の映画音楽を担当した後、航空自衛隊航空中央音楽隊で活躍することになり、吹奏楽を好きなものにとっては特に名の知れた音楽家として知られることになる。

来年はどのような映画に出会えるのか楽しみだが、仕事においても数多くの出会いがあることを期待して、今年最後のブログを締めくくることにしたい。

皆様、よい年をお迎えください!!
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by kurarc | 2013-12-31 09:46 | cinema

ヘプバーンの映画 再び

年末にかけてオードリー・ヘプバーンの映画をみている。これで何度目になるかわからないものも数多い。『いつも二人で』(最近特に気に入っている映画)、『暗くなるまで待って』、『昼下がりの情事』を一気にみる。これから『ローマの休日』、『麗しのサブリナ』を年明けまでにみる予定である。ヘプバーンについてはこのブログでたびたび取り上げてきた。彼女の映画の魅力は様々だが、結論としてはやはり彼女の魅力につきる。

ヘプバーンは数多くの役柄をこなしているが、どの役柄も彼女の魅力を最大限に引き出している。気品ある役、ユーモラスな役、娼婦の役などそのどれもが輝いている。バレーで鍛えた身体のせいだろうか、立ち居振る舞いの魅力も大きい。また最近、彼女の瞳の色の魅力にも気がついた。日本人にはこうした瞳の色をもつことは不可能だ。

しかし、彼女が嫌いな方々もきっといるだろう。彼女の最大の欠点は、やはりその魅力にある。彼女は映画と同化することができない。ヒロインとしてかならず浮き出てしまうのである。彼女にはジュリエッタ・マッシーナのような存在感はだせないだろう。日本で言えば、原節子の突出した魅力に近いように思う。

年が明けると、彼女の秘蔵TVドラマ、『マイヤーリング』が日本で初公開されるという。最近DVDでばかり映画をみてきたが、この映画は映画館へ行き、楽しみたい。
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by kurarc | 2013-12-30 10:34 | cinema

マウスのデザイン

PCを使うにはマウスは不可欠だが、私は現在、ワイヤレスマウスは使用していない。その理由は、電池交換が必要だからである。コードがないのはありがたいが、それより電池交換を気にしなければならないことの方が私にはマイナス要因と考えるからである。

しかし、コードのあるマウスは、そのコードが問題となる。マウスを使っているとからまってくるのである。こうしたこともマイナス要因となるが、デザイナーたちはこうしたデメリットを解決しないで、ワイヤレスに飛んで行ってしまった。

アップル社のマウスも、こうしたデメリットを解決しようとしていない。デザインに気を使うアップル社がなぜこのような使いづらさを解決しないのか、私には理解できない。よくあるように螺旋状のコードにしてもよかったのでは?と思うが、そうしたマウスは見たことがない。(もしかしたら販売されていたのかもしれない)

本当であれば、ワイヤレスに移行するまえに、以前のデザインのデメリットを克服してから移行すべきであると思う。このマウスのデメリットは明らかにワイヤレスを購入させる誘因として機能するから、販売の戦略とも理解できる。

デザインの進化、深化とは何か?マウスのデザイン一つとっても考えこんでしまう。
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by kurarc | 2013-12-29 12:48 | design

トランペット奏者 ティモフェイ・ドクシツェル

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トランペットの先生から5枚のCDをお借りする。その中に、ウクライナ出身のトランペット奏者ティモフェイ・アレクサーンドロヴィチ・ドクシツェルのCD「TRUMPET RHAPSODY」が含まれていた。ドクシツェルのトランペットは初めて聴いた。

まず1曲目を聴き、その音色に驚嘆した。いままで聴いたことのないトランペットの音であり、美しいという表現では語りきれない、超越した音色、豊穣な音色なのである。

その曲は、RHEINHOLD GLIERE(レインゴリト・グリエール)の”Concert for Coloratura Soprano and Orchestra Op.82”。同じウクライナ出身の作曲家である。最近はポーランドといい、ウクライナといい、スラヴ民族圏の音楽にめっきり弱い。身体のモードが変化してきたのかもしれない。

ウクライナといえばチェルノブイリ原子力発電所事故が想起される。日本と同じ悲劇を味わった国として、ウクライナについて知識を深める必要性を感じる。このようなトランペット奏者を生み出す音楽的土壌についても探求したい。来年は旧東欧諸国、スラブ文化圏諸国が地域研究の対象に浮上してきそうである。
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by kurarc | 2013-12-27 22:55 | trumpet

2014 seja cheio de realizações.

facebookで友達である韓国のMoonさんからクリスマスと新年の挨拶のメールをいただいた。Moonさんはポルトガル在住時、リスボン大学で共にポルトガル語を学んだ同期生である。

私は、よきクリスマスとよい新年を、と単純にポルトガル語でメールしたのに対し、彼女はそうした常套句に加え、タイトルのポルトガル語

2014 seja cheio de realizações.(ドイシュ ミル  イ カトロ-ズ セイジャ シェイウ ドゥ リ(ヘ)ィアリザソンイシュ)

を付け加えてくれた。この日本語訳は「2014年が(あなたにとって)実り多き年となりますように」といった感じである。直訳すれば「2014年は多くの実現が果たされますように」といった感じだろうか。

彼女は韓国でポルトガル語を使い仕事をしているので、私のようにつたないポルトガル語ではなく、女性らしい一言を付け加えるだけの語学力をもっている。こうした短いながらも誠意の感じられる文章表現ができるのは、やはり女性の特権だろうか?

sejaは動詞serの接続法現在形(3人称)。serは英語ではbe動詞にあたる。接続法であるから、実り多い年になることを望むが・・・(そうならないかもしれない)、という意味を含むことになるが、上の訳の通り、 字義どうりに受け取ればよい。
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by kurarc | 2013-12-26 20:26 | Portugal

新しい東京論へ

新国立競技場のコンペティションのことで、ここ数ヶ月、建築界は騒がしかった。新しい競技場(都市に付加されるアイコン)のできる場所は叔父のマンションの近くであり、私にとって、子供の頃からなじんだ風景がどのように変質してしまうのか気がかりである。

さらに、2020年に東京オリンピックが決定したこともあり、今後7年間、東京は日本の中心としてまた新たに再編成されることは間違いない。(日本の中心東京という神話の再編成)この中で問われることは、東京はどのような都市になっていくべきなのか、ということだが、再開発による歴史的建築物の崩壊(あるいは保存活用)やインフラ整備による都市の急激な変化、古い街並みの変化などが予想される。つまり、「何が壊され」、「何が残され」、「何が新たに付加される」のかが問われることになる。


「見えない都市」としての東京の新たな都市認識、東京をとらえ直す都市論が今後数多く執筆されるに違いない。そのときに、今までの都市論の経緯(江戸から東京までのパースペクティブ)が総括され、どのような認識に変化していくのか興味深い。先日ブログで取り上げたヨーゼフ・ライクワートの都市論は、特に参照すべき基本文献の一つとなるべきだが、そこまで射程を広げた都市論に発展することはなく、表層の議論に終始すると思われる。

建築を踏まえた新しい「東京論」がここ数年間、世論をにぎわすことは間違いなさそうである。

この文章を契機に新たにカテゴリ「東京-Tokyo」を付け加えた。
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by kurarc | 2013-12-25 09:20 | 東京-Tokyo

トランペットの大掃除

年末になり、大掃除の時期になった。部屋の大掃除の前に、トランペットの大掃除から始めることに。

まず、トランペットをシャワー(お湯)で洗う。管の中にも十分にお湯を通し、内部の汚れを落とす。次に、水分を拭き取った後、抜き差し管部分、ピストン部分を抜き取り、オイルをさしていく。(VALVE OIL,TUNING SLIDE OILなど)オイルはそれぞれの場所で、さすものが決まっている。オイルをさす前に、まず付着していたオイルをぬぐい去ること。最後にクロスで全体を拭き取り終了である。

こうしたメンテナンスは月に1度行うのがベスト。マウスピースは使用した後、すぐに水、お湯などを通し、洗う。トランペットの管の中に汚れ、カビなどがつかないように清潔に保たなくてはよい音がでない。

最近は随分と音の響きがよくなってきたように思う。そうなると練習することも楽しくなり、さらに上を目指したくなる。楽器のように練習すること、努力をすることで上達していけるという事実は、精神衛生上よい。世間では努力だけでは報われないことが多すぎるから。
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by kurarc | 2013-12-23 22:54 | trumpet

iPadは病人のためにある?

以前入院中にiPhoneを病院に持参し、大変重宝した。音楽はすぐに聞くことができるし、アプリを楽しみ、文章の入力もできる。最近購入したiPad(第4世代)は、さらに画面も大きくなり使いやすそうだ。

マウスやキーボードがない状態で使用できることがこれほど使いやすいとは、あまり意識しなかった。つまり、マウス、キーボードがいかに手に負担のかかる道具であるのかが証明されたことになる。(文章の入力には残念ながら外付けキーボードが必要になる。)

しかし、このiPadを仕事につかっている人から聞いた話だが、いつも画面をスクロールしているので、指にタコのようなものができるそうだ。普通はそこまで頻繁に使用しないから趣味で使用するくらいであれば問題ないと思われる。

現在、PCの中身をiPadに移行している段階である。写真や音楽、そして必要なアプリ、特にGarageBandはトランペットのチューニングや、音楽をコピーするときのキーボードの代わりに役立ちそうである。もちろん、仕事でも役立てる方法を模索中である。

アップル社の提供する製品には今後もお世話になりそうである。
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by kurarc | 2013-12-22 00:25 | design

マウスピース Bach 6B

トランペットのマウスピースで気になっているものがあった。"Bach (バック)6B”というものである。このマウスピースはジャズトランぺッターのチェット・ベイカーが愛用していたもの。もちろん、彼が使っていた時代のものと今のものは形状が多少異なるが、どのようなものか試してみたいと思い、楽器店へ行き、購入した。

現在使用しているBach5Cよりカップが多少こぶりで深い。その分、やわらかい音がでる。試してみた感じでは5Cより小さく感じられたものの、ほとんど同じ感覚で吹くことができたので、購入した。通常は5Cを使うが、今後、マウスピースを使いわけられるようなレベルになったときに使用してみようと思う。

チェット・ベイカーが使用していたものを追体験できる、というだけでいいのである。
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by kurarc | 2013-12-21 13:34 | trumpet

建築史家 ヨーゼフ・ライクワート

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多木浩二先生の著書『トリノー夢とカタストロフィーの彼方へ』を読み返すと、一人の気になる建築史家がとりあげられていたことに気づいた。本を二度以上読むことのメリットはこうした何気なく読み飛ばしてしまう人名などに気づくことである。その名はヨーゼフ・ライクワート。ポーランド生まれ、英国人建築史家であり、アメリカで教鞭をとった建築史家である。

調べてみると、和訳が何冊か出版されていた。その内の二冊はすでに何度か書店や図書館で目にしていたが、手に取ることはなかった。『アダムの家』という著作は、もう少し内容に即した書名であれば、手に取っていたのかもしれない。

こうした本を導いてくれたのも多木先生の著書のおかげである。年末から年始にかけてはこのライクワートの著書を読むことに決めた。

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by kurarc | 2013-12-20 21:03 | architects


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