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千倉へ

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45年ぶりに千葉県の千倉を訪ねた。御墓参りをずっと失礼していた親戚があり、それを果たすことともう一つ、父とわたしの二人で旅行に出かけた最初で最後の場所が千倉であったからである。

今年はちょうど父が他界して30年が過ぎたこともあり、父と二人で出かけた千倉の海を見たいと思った。千倉には従姉妹のご主人の実家が海のすぐ近くにあり、我々はそこにお邪魔して、海水浴を楽しんだのである。1泊2日程度の小旅行であったと思う。

父親となぜ二人で出かけたのか、なぜ母が付いてこなかったのか今では思い出せないが、わたしにとっては想い出深い小旅行であった。この小旅行時、わたしは確か小学5年生の夏であったと思うが、すでに父は還暦近く。海で泳いでいる父が波にさらわれるのを見て、不安を覚えたことを今でもよく記憶している。

父と泳いだ海は、港の中の防波堤でプールのように囲われた場所であったとずっと記憶していたが、わたしの記憶違いであったのか、現在の姿は港の一端の浅瀬であったようだ(あるいは、囲ってあった一端が壊されたのか?)。その場所を写真(上写真)に収めてきた。この場所を車で通り過ぎようとした瞬間に、ここだ、とすぐに記憶が蘇ってきたから不思議である。防波堤で切り取られた場所から望む海の風景をよく記憶していたのである。

この辺りの海の風景は、わたしが滞在したポルトガルのポルト周辺の海を思い出させた。ポルトガルの建築家シザ・ヴィエイラの傑作、レーサのプールがあるあたりである。この作品が好きなのも、この千倉の岩場の多い海との関連なのかもしれない。

45年も経ったのだから、父と泳いだ海の風景は様変わりしていると思っていたが、ほとんど変わっていなかったのには驚いた。千葉は昭和の風景がよく残っている。館山から借りたレンタカーはかなり予定より早く着き、時間も余ったので、帰りは房総半島を海沿いに館山まで戻る。小春日和の天気の中、久しぶりに雄大な水平線を眺めながらのドライブは楽しめた。

帰る途中、館山城下で安房一豆(いちず)という枝豆のペーストを使用したずんだ団子(東北地方でいう"ずんだ餅"の団子バージョン)をいただく。この団子は美味。お薦めである。

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by kurarc | 2017-11-02 23:44 | saudade-memoria

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by S.K.
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