久しぶりにタコの唐揚げを食べる。タコやイカは大好物だが、タコというと忘れられないのが、ポルトガル滞在時によく食べたアロシュ・デゥ・ポルボ(タコの雑炊、タコのリゾット)である。日本でいうタコの雑炊であるが、赤ワインとトマトで煮込むタコのリゾットといったほうがわかりやすいかもしれない。
ポルトガル滞在時、わたしはこの料理に魅せられて、各地方へ行った時に、この料理がメニューの中にあれば必ず注文した。その中でも、ポルトガル北部、スペイン、ガリシア地方に近いヴィアナ・ドゥ・キャステロという街で食べたものが最も美味しかった。今でもその裏路にあった小さなレストランの場所はおよそ記憶している。
関西ではタコは明石と決まっているが、明石のタコは、瀬戸内海の潮流とカニを食べているため、身が引き締まり、美味しいものとなるらしい。旬は夏場とのことだが、その季節になったら、わたしもこのアロシュ・デゥ・ポルボ(タコの雑炊)を明石のタコを使い挑戦したい。
気をつけなければならないのは、日本で出版されているポルトガル料理本である。いい加減なものが多く、わたしが持っている本でも、この料理にワインもトマトも使っていないという有様である。(これでは、いわゆる日本のタコご飯と変わらない)現地ではこうした調理方法もあるのかもしれないが、タコが最も活きる調理方法を掲載すべきである。日本での情報には気をつけなければならない。
# by kurarc | 2017-04-10 18:41 | gastronomy